TASTE STORY

【インタビューvol. 6】東京都中央区入船の炉端焼居酒屋「火吹男」

TASTE STORYでは、出店者さまや商品にまつわる歴史や思いなどをインタビューしていきます。地域のストーリーを、味わうように楽しんでいただけると嬉しいです。

第六回目は、選りすぐりの旬のお魚を炭火焼きで提供されている入船の「火吹男」。オーナーの三浦さんのある忘れられない体験から、火吹男がスタートしました。

今回は、三浦さんに火吹男をはじめることになったきっかけや、料理への思いをお伺いしました。

 

居酒屋火吹男の入り口

 

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ー火吹男をはじめたきっかけをお伺いさせてください。

料理の専門学校を卒業してから、割烹店ややきとん屋など様々な業態のお店で働いていました。4年ほど前に、急に足と腰に痺れと痛みが出てきてしまって、椎間板ヘルニアと診断されました。その時は立っているのが辛いほどに症状は悪化してしまい、勤めていたお店を辞めなくてはならなくなってしまったんです。

今まで立ち仕事中心の飲食にしか携わってこなかったので、これからどうしようかなと途方に暮れてしまいました。

お店を辞めて、しばらく寝たきりになっていたのですが、友人からの勧めもあって職業訓練校に半年くらい通っていました。今度は座りっぱなしだったんですが、だんだんと痛みや痺れがなくなってきて、通常の生活に戻れるようになってきたんです。

その頃に、八丁堀の祖母の家のガレージだった一階部分を改装して、店を出さないかという話をもらったんです。

その数件先に祖母が以前商いをしていたこともあって、この地を引き継ぐご縁を感じて、入船でお店をはじめることにしました。

 

居酒屋火吹男の店の前

 

ーどんなお店にしようと以前からイメージはありましたか?

実は以前に、都内のライブ感の味わえるカウンターと囲炉裏のあるお店で、炭火で焼いたのどぐろを食べたんですが、それが衝撃的な美味しさだったんです。

塩だけのシンプルな味付けだったんですが、魔法がかかったんじゃないかと思うくらいの美味さで、すっかり魅了されてしまいました。

塩焼きっていうと、母が作ってくれた鯵とかサンマとかのイメージしかなくて、美味しい魚を七輪で焼いたものを食べたことがなかったので、忘れられなかったんです。

この時の体験から、将来お店をやるならこういう店をいつかやろうと決めました。

カウンターを囲んで、囲炉裏で焼く魚を見ながら、料理に合うお酒をいただける空間って、最高ですよね。

 

囲炉裏で焼かれている鮎

 

ー火吹男って珍しいネーミングだと思いますが、どんな由来から付けられたんですか?

調べてみたところ、火吹男(ひょっとこ)とは火にまつわる、火の縁起ものという意味があるようなんです。

うちは沢山火を焚くので、火災除けの意味を込めて、火吹男と名付けました。

 

囲炉裏で焼かれている魚

 

 

ー料理を通して、大切にされていることはありますか。

シンプルですが、素材を活かすことですね。

素材の持っている持ち味ってあると思うんです。味・香り・質感・色などそれぞれの要素をいかに引き出していけるかを大切にしています。

例えば、のどぐろの炊き込みご飯では、色の濃いお醤油を使うのか、もしくは色の淡い薄口の醤油を使うのか、お酒は純米酒か本醸造酒が合うのか、出汁は利尻昆布か羅臼産がいいのかとか。

それぞれの要素をどう構成したら、のどぐろの炊き込みご飯というゴールへ持っていけるかを、いつも心がけて素材と向き合っています。

 

居酒屋火吹男のお刺身

 

ーTASTE LOCALでは、旬の魚の炊き込みご飯を提供されているんですね。

僕の兄の友人家族が経営されている、築地で一番古いふぐの仲卸の方に、仕入れすべてをお願いしています。そこは銀座の寿司屋や料亭などをメインに卸されている老舗なので、全国から選りすぐりのブランド魚が入ってくるんですよね。

今回も炊き込みご飯にするなら、どういう魚が合うか相談しています。

ハーブ鮎は、ガーリックやシナモン、オレガノなど5種類のハーブを餌にしているので、養殖独特の脂の臭みが抑えられているんです。

そのため脂にくどさがないので、ご飯と一緒に蒸らすのにはちょうどいいんじゃないかと薦めてもらいました。ご飯と蒸らすということは、脂の香りも閉じ込めることになるので、香りの成分が揮発していかないんです。そこで脂にくどさがあると、香りが残ってしまうので、養殖の脂臭さがないハーブ鮎を選んでいます。

 

ハーブ鮎

 

ー料理を通してどんなことを体験してほしいと思いますか?

炭火で焼いた魚の美味しさを、皆さんに知っていただきたいですね。僕が体験したあの衝撃をぜひ共有したいです。

目の前で魚が焼けている様子を見ながら、もう少し時間がかかりそうだから、もう一品注文しようかなとか、魚が焼けたタイミングに合うように熱燗を頼もうかなとか、自分なりの戦略を楽しみながら、火吹男の空間全体をライブのように味わっていただけたらいいなと思います。

 

居酒屋火吹男の店内

 

TASTE LOCALを通して伝えたいメッセージはありますか?

ひとつの炊き込みご飯が手元に届くまでに、漁師さんから仲卸さんなど、多くの方が関わっていることを感じていただいて、楽しんでいただければと思っています。

購入いただくことで関わっている方々への支援へも繋がっているので、大変ありがたいですね。

 

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インタビューを通して、一つの料理との出会いがこんなにも人を感動させ、記憶に刻むことができるのだと、料理の凄みを感じました。火吹男さんで、炭火焼の素晴らしい一品を味わいたいです。

TASTE LOCALで、火吹男さんのごちそうを購入することができます。

おうちでこだわりのお料理を味わってみませんか?

 

◾️炊き込みご飯の素 愛知県産ハーブ鮎

炭火でじっくり焼き上げ、旨味を凝縮したハーブ鮎の炊き込みご飯。

価格 ¥ 2,000 (税込)

炊き込みご飯の素 愛知県産ハーブ鮎

購入はこちら。

https://tastelocal.jp/collections/ranking/products/f1321044p10440101

 

 

◾️炊き込みご飯の素 天然真鯛

炭火でじっくり焼き上げ、旨味を凝縮した天然真鯛の炊き込みご飯。

価格 ¥ 2,500 (税込)

炊き込みご飯の素 天然真鯛

購入はこちら。

https://tastelocal.jp/collections/ranking/products/f1321044p10440301

 

 

◾️炊き込みご飯の素 日本海産のどぐろ

炭火でじっくり焼き上げ、旨味を凝縮した日本海産のどぐろの炊き込みご飯。

価格 ¥ 3,500 (税込)

炊き込みご飯の素 日本海産のどぐろ

購入はこちら。

https://tastelocal.jp/collections/ranking/products/f1321044p10440201

 

 


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