TASTE STORYのインタビューでは、出店者さまへ商品にまつわる背景や思いなどお話を伺っていきます。地域のストーリーを、味わうように楽しんでいただけると嬉しいです。
日山で肉を食べた時に、こんなに美味しい肉があるんだと驚きと感動をお話をしてくださった、経営企画をご担当されている宮本 拓さん。
日本橋人形町にお店を構える日山は、最近では少なくなった対面販売で、和牛文化を生産者から食卓へと伝え続けていらっしゃいます。
今回は日山のはじまりや、和牛の魅力についてお伺いしています。
ー日山のこれまでの歩みをお伺いさせてください。
創業者の村上禎一が広島県福山市の旅館で働きながら、将来進む道を考えていた当時、農耕用に飼っていた牛は食べると美味しいということが文明開化を機に広まっていったことや、肉を日常的に食べるといった食生活の変化を感じ取ったことをキッカケに、地元で食肉店を始めました。当時は朝鮮半島から牛を買い付けていたそうです。
それからは東京とも行き来することが多くなり、どうせ商売をやるなら江戸のど真ん中で勝負したいという思いが強くなり、昭和3年頃、現在の日山がある人形町にお店を構えたことから、今日に至ります。
ー創業から100年以上という長い歴史の中で、食肉事業を続けてこられた理由は何だと思いますか?
牛肉を食べる文化がはじまったころから、日山は食肉文化に携わってきました。
長い歴史の中で、戦争や牛肉の輸入自由化、狂牛病、震災など様々な局面がありましたが、買い付けを通して目利きの技術が養われ、どういった肉が美味しいか見分けられる経験値を蓄えてきたことが、日山の強みであると言えます。
食肉というのは、高度な加工技術が必要となりますので、確かな技術を持つスタッフがこれまで支えてきてくれていることが大きいですね。
都内の飲食店にも、日山の肉は美味しいと評判をいただいていてまして、卸先間のネットワークでその評判がさらに伝わっていって、長きに亘りご贔屓いただいていることも理由のひとつかと思います。
昭和10年頃、当時洋食屋だったところを改装して、すき焼割烹「日山」を作りました。
いわゆる昔の日本様式の建築なのですが、日本建築の個室で美味しいすき焼を食べられるということを、ガイドブックなどに評価していただけたことで、さらにお店を知っていただくきっかけになっていることも大きいですね。
実は第二次世界大戦中も、運良く戦火を逃れることができまして、ほぼ当時の建物そのままなんです。
後編へ続く。
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良いお肉が手に入ったときは、家族みんなで集まるときや、友人たちと特別な気持ちでいただきます。折箱から開けたときは、思わず拍手したくなってしまったり、魅了されてしまいますね。
文 塚越 理英
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