TASTE STORYでは、出店者さまや商品にまつわる歴史や思いなどをインタビューしていきます。地域のストーリーを、味わうように楽しんでいただけると嬉しいです。
第十一回目は、食を軸に職人体験・贈物・体験型宿泊施設の開業など、様々なアプローチをされている、奈良市に本店を構える寿司店「梅守本店」。
今回は寿司作りを体験できる、うめもり寿司学校の運営やオンライン事業・マーケティングを担当されている大久保 優さんに、梅守本店のコンセプトや大切にされている想いなどを伺いました。
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ー梅守本店のはじまりについて伺わせてください。
社長の実家が梅守牛乳店を創業していて、社長は子供の頃から家業を手伝っていたそうなんです。実家が事業をしていたこともあって、大学に入ってから自分でも何か商売をはじめたいと思っていたときに、お寿司のフランチャイズ出店のお話しをいただいたことから、寿司店をはじめることになりました。
ー梅守本店の使命でもある、食から「国籍、人種、性別、病気、障害に囚われることなく全ての人が幸せになるために」というメッセージがとても印象的なのですが、そう考えることになったキッカケを教えてください。
社長の四女が白血病に罹ってしまい、長期の入院生活を余儀なくされました。
抗がん剤治療による薬の副作用に苦しみ、無菌室での隔離生活の中で、唯一の楽しみが「食べること」でした。退院したらどんなものを食べたい、あのお店に行ってあれが食べたいなどお話されていたそうです。食が未来への希望となっていたんですね。
クリスマスの日に、病院の先生に内緒で手巻き寿司セットを持ち込んで、病室の友人・そのご家族たちと過ごしたそうです。辛い入院生活の中、お寿司を食べながらみんなが病気を忘れてお寿司を楽しんでくれていること、笑顔になれたこと。そこで、食が人を元気にできるんだと気づきました。食を通してみんなを笑顔に、幸せにすることをミッションにしていこうと決めた瞬間でした。
ー2013年にうめもり寿司学校をスタートされていますが、どういった場になりますか?
楽しみながら、お寿司の握り方の基礎を学んでいただくという体験の場を作っています。
これもうめもりのミッションから生まれた事業のひとつになるのですが、体験中はみんなでらっしゃーい!と掛け声を出し合いながら、エンターテイメント性を含めて寿司作りを体験いただいています。
学校は奈良本校と、コロナ禍以前は東京浅草・京都・大阪も含めて4校ありました。6年間で40万人の訪日外国人の方に楽しんでいただいており、奈良は海外以外に国内の学生さんや障害者の施設のかたなどのお客様がお越しいただいております。
先生のキャラクターによって楽しめるポイントもそれぞれですが、みんなで一緒に同じ空間で、同じ目標に向かって作っていくので一体感がすごくあります。体験自体は2時間ほどなのですが、最後に卒業式として体験の最大のイベントを迎え、修了証をお渡しすると、ハグして一緒に写真を撮ったり、サインをくださいと仰っていただいたり、その後も連絡を取り続けたりするような関係性が築けています。
いつもどうしたら喜んでいただけるだろうと考えて、観光バスでいらっしゃったお客様には、降車してくるときからハイタッチして歓迎させていただいたり、日本のおもてなし精神を持って、終始笑顔にできることを意識しています。
ーTASTE LOCALに出品されているわさび葉寿司ですが、はじめから冷蔵で贈答用を想定して生みされた商品だったんでしょうか?
もともと贈答用として、宝石箱を開けたような感動を味わっていただけるような、他にはないものを作ろうと突き詰めて考えたことから、わさび葉寿司が生まれました。
全国のお客様に作りたての美味しさをどうやったらお届けできるだろうか、ということも考えて、最適な瞬間冷凍・冷蔵の方法を実現し、美味しさをそのままにご提供しています。
お寿司を冷凍にして商品化するという発想はこれまでなかったかもしれませんが、常にうめもりでは、寿司感動共創業としてうめもりオンリーワンのものを作るということを共有していて、他にはない、お寿司でどうやったら感動を生み出していけるかを追求しています。
私たちはお寿司を売っているのではなくて、お寿司を通してどう感動してもらえるかの感動を売っているということを、社長もよく話してくれています。
私たちは、国籍・人種・宗教・性別・病気・障害に囚われることなく、どうしたらお客様に喜んで幸せになっていただけるかを大切にしています。
ー奈良県の山間部山添村に、宿泊施設も運営されているんですね。
ご提供している商品の内容は違いますが、宿泊体験を通して感動をご提供するという同じミッションになります。
三女の志歩さんが家業を手伝うことになり、海外の旅行会社を駆け回り、うめもり寿司学校の営業をしていたそうです。その中で、自身の働きかたややりたいことを見つめ直し、多くの方との出会いを通して、自然に身を置き、地域に根付いたことをやりたいという思いが強くなっていったそうです。
奈良の山間部にはほとんど観光資源がなくて、どんどん過疎化が進んでしまっているのですが、どうやって価値を持たせて人に来てもらって地域との交流が生まれるか、そこに住む方達も元気になってもらえるかと考えたことから、このプロジェクトが実現しました。
携帯の電波も届かない、コンビニもないところですが、フルリノベーションしているホテルから180度見渡せる外の景色は、映画のスクリーンのように美しく懐かしささえ感じます。
ー今後取り組んでいきたいことはありますか?
私たちの商品は贈り物としてギフトの商品が中心となっていますが、TASTELOCALさんではご自宅用でご購入されている方が多いと思いますので、ご自宅でも楽しめる商品ライナップも増やしていけたらと思います。
今回新たにわさび葉寿しと一緒に、柿の葉寿しと大仏巻きのセットをお出ししています。
実は、わさび葉寿しがうめもりのオリジナリティ商品なので、オンラインでは柿の葉寿しは出さないと決めていたのですが、コロナ禍で旅行に行きづらい状況が続いているので、少しでも奈良の味を楽しんでいただければと商品化することになりました。
今後は冷凍商品にも対応できる紙の容器だったり、体に優しい無添加の商品作りなど、うめもりのミッションに沿った商品作りを考えています。
ーTASTE LOCALを通して伝えたいメッセージはありますか?
コロナ禍で大変な状況に置かれている方がたくさんいらっしゃる中で、地域があってそこで働く人たちがいて私たちの生活も成り立っていると思うんです。
私たちの商品から、地域を感じていただいたり、感動をしていただけたら嬉しいですし、ぜひその体験を周りの方達に繋げていただいて、感動が伝わっていってくれたら、そしてうめもりがそういう選択肢の一つの商品になれたら嬉しいですね。
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インタビューを終えて、梅守さんのように、人を幸せにするためにこれまでの固定概念や垣根をどんどん変えていける個人や企業が増えていったら、世界はもっと良い方向へ変わっていけるのではないかと、本気度を感じました。
TASTE LOCALで、梅守本店のごちそうを購入することができます。
おうちでこだわりのお料理を味わってみませんか?
◾️うめもりの『お祝い手鞠わさび葉寿し 15個入』<冷凍>
お祝いやハレの日にお薦めの品です。赤海老や華手鞠が豪華な食卓を彩る一品。
価格 ¥4,300 (税込)
購入はこちら。
https://tastelocal.jp/collections/ranking/products/f3921116p11161005
◾️うめもりの『季節の手鞠わさび葉寿司 春(15個)<冷凍>』
竹の子押し寿司や、桜を使用した鯖やかぶらの棒寿司など季節の食材をふんだんに使用した春を感じる彩り豊かな春限定の一品。
価格 ¥4,300 (税込)
購入はこちら。
https://tastelocal.jp/collections/new-items/products/f3921116p11160505
◾️うめもりの『たおやか手鞠わさび葉寿し 20個入』 <冷凍>
「旬鯖棒寿司」、「海老と細魚の手綱巻き」、「わさび葉丸棒寿司鮭」など海老や鮭の朱色と、笹巻の緑色が色鮮やかな組み合わせです。
価格 ¥5,760 (税込)
購入はこちら。
https://tastelocal.jp/collections/ranking/products/f3921116p11160805
◾️うめもりの『奈良感じる3種セット 柿の葉手鞠大仏巻きセット』<冷凍>
おうち時間でなかなか旅行に行けない方へ、奈良に旅した気分を味わえる3種セット。
価格 ¥4,000 (税込)
購入はこちら。
https://tastelocal.jp/collections/ranking/products/f3921116p11160705